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妊娠中のセックスは禁止か?

  妊娠中のセックスが問題となるのは、セックスが流産や早産(妊娠22週から36週までの早すぎる分娩)の原因となる事があるからです。早産を避けることが大切ですが、すべてを完璧に守ったからと言って、絶対に安全という訳ではありません。この問題は大変デリケートな一面があり、夫婦ごとの検討が必要です。個人的に詳しいことは妊婦健(検)診を受けている主治医にご相談ください。

● 妊娠中のセックスでの注意点

1)子宮の下部に物理的な力がかかると、オキシトシンというホルモンが分泌され、これが子宮収縮を起こします。挿入は浅く短時間で終了するようにしましょう。大きくなったおなかを圧迫しないような、体位も工夫しましょう。

2) 乳頭への刺激もオキシトシンを分泌させ、子宮の収縮の原因となります。極端な刺激は止めましょう。

3) オルガズムがあれば子宮の筋肉が収縮します。オルガズムはほどほどにしましょう。

4) 精液の中にも、子宮を収縮させる物質が含まれています。妊娠中の性交渉こそコンドームを使う事が重要です。膣の中へ射精しないようにしましょう。性感染症の予防にもなります。

5) 性交渉自体による感染症を予防するために、清潔に心がけましょう。早産の原因となる前期破水(陣痛がくる前に破水すること)の予防になります。

6) 妊娠中の激しい性行為は性器の損傷を起こすことがあります。十分注意をしましょう。

 男女間でのセックスに関する意識の違いは大きなものがあります。妊娠によるセックスの制限等の問題は、相互理解を深めるために、とても大切な機会であり、今後の夫婦関係の絆が深まる良いチャンスでもあります。正常な妊娠経過では、適切な程度でのセックスはあって当然です。これが、その後のセックスレスの予防になります。ヒトのセックスは、生殖のみを目的とする動物のものとは異なり、相互のコミュニケーションとしての意味合いも含まれています。妊娠中こそ夫婦間のコミュニケーションが重要です。お互いに対する思いやりの心が一番のポイントでしょう。

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