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妊娠糖尿病について

-血糖のコントロールができていないと赤ちゃんにトラブルが起こることがあります。-

 妊婦健診では、しばしば尿糖が陽性になることがありますが、すぐに心配する必要はありません。妊娠中は胎盤で作られるいろいろなホルモンや、妊婦さん自身のタンパク質の総量が増えることによって、血糖を下げる働きをしているインスリンの相対的不足が起こります。インスリン不足は血糖値を上昇させますから、糖尿病でなくても妊婦健診での尿糖が陽性となることがある訳です。

  妊婦健診を受ける時には食事をする前か、食事後2時間ほどたってから受診することが望ましいのですが、実際には食事直後の受診だったりすることはよくあります。このために糖尿病かどうかの正確な指標としては、血糖値の測定が望ましいでしょう。血糖値が100mg/dlを超えていたときには、糖尿病によって高い値を示しているのかどうかを確かめなければなりません。

  この鑑別をするために、空腹時の血糖をはかった後に、75gの糖分の入ったジュースを飲みその後の30分、60分、120分の血糖値を測定します(75gGTT検査)。それぞれ100mg/dl、180mg/dl、150mg/dl以上を満たす値が2つ以上あれば妊娠糖尿病の診断となります。今回の妊娠は糖尿病の専門医との経過観察が必要となります。

  血糖がコントロールできていないと、妊娠初期では奇形を生じることがあります。また、妊娠中に胎児が死亡したり、分娩時に巨大児(4000g以上)が生まれ、大きい割には肺が成熟していない呼吸不全を起こしたり、低血糖になりやすいことも知られています。

  肥満妊婦さんや、血のつながった方に糖尿病のある妊婦さんは必ず75gGTT検査を受けましょう。

  詳しいことは、かかりつけの産科医に御相談ください。 

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