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妊婦さんでもシートベルトで安全運転を

車社会の日本では乗用車なしの生活は考えられません。しかし交通事故は妊娠しているお母さんにも起こりえます。妊婦はシートベルトをしなくて良いという間違った解釈をしているお母さんがいます。2点固定式シートベルトでは子宮破裂の誘因になることが懸念されましたが平成6年以降では3点固定式シートベルトが義務化されました。正しい装着法で不慮の事故による流産や早産、母体死亡を防ぎましょう。

-妊婦さんの交通事故は多いのですか?

 日本の交通事故による死傷者は依然として多く、その中にもたくさんの妊婦さんが含まれています。おおよそ日本では年間に1~7万人の妊婦が交通事故により負傷し、約千人~1万人の胎児が流産や早産し、年間40人程度の妊婦さんが死亡することになると言う報告や、1年間に約1万人の妊婦が交通事故に遭遇し約20人弱の妊婦が死亡するとの推定もあります。
いずれにせよ1年間にお産で死亡する悪寒さんが40人前後のことを考えると、交通事故で死亡するお母さんはあまりに多すぎます。

-シートベルトを装着していない妊婦や胎児の死亡率はどれほどですか?

 交通事故による母体死亡の77%がシートベルトを装着していない状況で発生しています。また装着していない時の胎児の死亡率も装着していた時に比べて約4.1倍になると報告されています。
妊婦の積極的なシートベルトの装着が赤ちゃんとお母さんを守ります。

-どんな装着方法が安全ですか?

 3点固定式シトベルトの正しい装着法が大事です。斜めベルトは両乳房の間を通し、骨子ベルトは恥骨上に置き、いずれのベルトも妊娠子宮を横断しない、つまり腹部をベルトが横切らない様にしてください。この装着法により交通事故の障害を軽減化できます。
 間違った装着法では、子宮を圧迫して子宮が破裂したり、胎盤がはげて母児ともに死亡したりなど大変なことになります。

-シートベルトを装着していなければ取り締まられますか?

 先進諸国での多くが妊婦のシートベルトの装着を義務づけているのに比べ、日本の法律は曖昧で罰則規定がないなど法律の解釈や運用の混乱が現在もみられています。平成6年以降の3点固定式シートベルトの正しい装着が今年4月の産婦人科診療ガイドラインで勧められています。

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