診療について

教えてDr.バックナンバーに戻る

教えてDr.

たきり予防のためのホルモン補充療法-身長が2cm縮む前に

日本女性の平均寿命86.44才は世界一です(ちなみに♂は79.59才)。また、先進諸国では医学などの進歩により、今年生まれた女子の寿命は108才との予測さえあります。日本人の閉経は50.5才ですから、閉経後の36年間をいかに質のよい生活を送るかが大変重要になってきました。特に閉経後には急に骨がもろくなって骨折し、寝たきりになる事があります。また、気がつかないうちに脊椎の圧迫骨折が起こっている事もあります。寝たきりになる前に、元気で楽しく生きていくホルモン補充療法についてお話しします。

-骨粗鬆症とは何ですか?

閉経して卵巣から女性ホルモンが分泌されなくなると骨量が減り、骨がスカスカになる状態のことです。若いときに比べて転びやすくもなってきますから、大腿骨の骨折や脊椎の圧迫骨折などが起こりやすくなり、寝たきりや車いすでの生活になることもあります。ちなみに若いときに比べて2cm以上身長が縮んだときには脊椎の圧迫骨折が強く疑われます。

-骨粗鬆症は予防できますか?

骨折を予防し寝たきりにならないためにはホルモン補充療法(HRT))がとても役に立ちます。女性ホルモンは骨量を増やし、骨が丈夫になります。骨粗鬆症の予防効果(骨量の増加)はHRTがいちばん優れています。

-HRTには副作用があると聞きましたが?

血栓症や腫瘍の発生などが明らかになっていますが、最新のHRTの薬剤は 年齢やBMI(肥満の指標)やタバコ、HRTの既往などに影響されない薬剤となりました。骨折して寝たきりで生活することに比べれば、HRTのメリットの方が遙かに大きいと思われます。また婦人科での検診を受ける機会も増えるのでいいことずくめです。

 最後に、HRTは不眠やうつ症状にも効果があります。来院されて「もっと早く始めれば良かった。」の声はしばしばです。人生をデザインするくすり(ライフデザインドラッグ)のHRTをぜひお勧めします。

教えてDr.バックナンバーに戻る