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女性の片頭痛にホルモン剤が著効のことも

 片頭痛は 圧倒的に女性に多く、20~40才代に多く発症します。これは片頭痛の発症が、女性ホルモンの一つである卵胞ホルモン(エストロゲン)の変動に影響されや すいからです。片頭痛は脳の血管が拡張し、血管の周囲に炎症が起こることで頭に痛みを感じます。この血管の拡張に関係しているものの一つに、「セロトニ ン」という脳内物質があります。セロトニンは女性ホルモンのエストロゲンに影響されやすく、エストロゲンの分泌量が急に減るとセロトニンも急に減り、この ために脳の血管が拡張して片頭痛が起こると考えられています。つまりエストロゲンが急に低下する排卵期や月経初日前後、50歳前後の閉経前後、時には(エ ストロゲンを抑制する)排卵誘発剤でも片頭痛が起こりやすくなるわけです。

 これに比べて妊娠中には胎盤からエストロゲンがたっぷり分泌 されて高濃度で安定しているために、一般敵には片頭痛は少なくなります。ところが、出産してた胎盤が娩出された後には以前よりひどくなることがあります。 これは胎盤から分泌されていたエストロゲンがまったくなくなる事に加えて、育児ストレスや睡眠不足が加わるからです。しかも、赤ちゃんがいるために通院が できずに、ひとりで悩んでいる事が多いものです。

 妊娠中の片頭痛に関してはアセトアミニフェン(カロナール)の服用は問題ない事が多いのですが、妊娠26週以降には胎児の影響を考えると、有効な鎮痛剤はありません。

 片頭痛のために、1ヶ月に10回以上鎮痛剤を飲んだり、鎮痛剤が段々効きにくくなってきた時には、低容量ピルやホルモン補充療法が意外に著効することがあります。ともに副作用が軽減された薬剤が発売されています。産婦人科医にご相談ください。

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