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トップアスリートは無月経?骨粗しょう症や不妊のリスクも

激しいトレーニングを常に続けている国内のトップアスリートの約40%が、無月経や月経周期の異常を抱えていることをご存じですか? 長い間無月経でいると女性ホルモンが分泌されず、閉経と同じメカニズムで骨粗しょう症になったり、不妊のリスクが高まるため、選手生命だけでなく一生の健康に関わる問題にも繋がります。

―― 特に注意すべき競技は?


牛島 体操や新体操、フィギュアスケートなどの体重管理が厳しい種目やマラソンランナーに多いようです。運動量に見合う食事を摂らないことが大きな原因です。無月経
になると女性ホルモンの分泌が低下し、骨密度が下がります。そこへ強度の運動負荷がかかれば疲労骨折を起こします。ロンドンオリンピックでは疲労骨折を起こした選手
のほとんどが無月経だったそうです。

―― 若い選手も多いので、心配ですね。

牛島 特に10代は骨の形成に大切な時期ですから、十分な骨量を蓄えることが重要。無月経の治療にはホルモン補充療法が一般的ですが、体重増加を恐れたりドーピング違反になると誤解しているケースも。月経困難症や月経前症候群(PMS)に対して、低用量ピルが
効果的があることや、ピルで月経をずらすことができることを知らない選手もほとんどです。
 アスリートこそスポーツドクターの指導を受け、正しい知識をもつことが大切。気になる点は、産婦人科医にご相談下さい。

 

※現在、国内で使用されている低用量ピルは、ドーピング禁止物質には該当しません(2014年3月現在)。最新の禁止物質情報は、世界ドーピング禁止機構のウェブサイトからダウンロードできます。

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