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新生児聴覚スクリーニングで異常がなくても難聴?

 新生児聴覚スクリーニング検査とは、赤ちゃんの聴覚(聴力)障害(難聴)がないかどうかを調べる検査です。2000人に一人くらいで難聴の赤ちゃんが生まれるといわれています。
生後1週間以内に産科で生まれた赤ちゃん全員にすべき検査ですが、県によっての違いがあり、その実施率には30~70%までの差があります。

 検査方法にはおおよそ2種類あり、簡易検査であるOAEと脳波も利用する検査AABRがあります。
 聴覚スクリーニング検査が日本全国で実施され、難聴の赤ちゃんを早期に発見できるようになりました。早期に発見できれば人工内耳と言う新しい治療デバイスで普通の子供たちと同じように聴覚機能を得ることができる時代になりました。早期発見、早期治療がその後の幼少時代の生活の質に大きく関連する時代となりました。

 難聴の原因としては、先天性の遺伝によるもの、胎児の時にウイルスや寄生虫などの感染によるもの、原因不明のものなど様々です。
 ところがこの新生児聴覚スクリーニング検査に合格していたのにもかかわらず、その後に明らかとなった先天性の難聴の報告が13例ありました。それによるとGJ2B遺伝子による先天性難聴では偽陰性(難聴であるのに検査が正常)のことがあり、その原因としてが検査後に難聴が発症しているようですが、詳しいことは分かっていません。

 つまり、たとえ新生児聴覚スクリーニング検査で生まれた直後に異常がなくても、①大きな音にびっくりしない②6ヶ月過ぎても音の方向へ向かない。音のまねをしない③生後9ヶ月でおしゃべりをしない④3歳までに単語をしゃべらない⑤言葉の代わりにジェスチャーをする。
育児をしている日頃から、赤ちゃんの音に対する反応には特に気をつけていてください。少しでも気になることがあれば、耳鼻咽喉科の先生や小児科の先生にご相談ください。

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