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教えてDr.

母子感染を知っていますか?

2017年03月15日

お母さんから赤ちゃんに何らかの微生物が感染することを「母子感染」と言います。赤ちゃんが子宮の中で感染する「胎内感染」、分娩が始まって産道で感染する「産道感染」、母乳を通して感染する「母乳感染」があります。赤ちゃんとお母さんの健康管理のためにも妊娠中の感染の有無の検査は大切です。妊婦健診を受診して感染症検査を受けましょう。

妊婦健診で調べるべき感染症には

① 肝炎(B型・C型)ウイルス:

赤ちゃんに感染しても多くは無症状ですが、まれに乳児期に重い肝炎を起こすことがあります。将来、肝炎、肝硬変、肝臓がんになることがあるのでB型肝炎では、赤ちゃんにワクチンを接種して予防します。

② 梅毒:

赤ちゃんの神経や骨に異常を来すことがあります。妊娠中にお母さんが抗生剤で治療すると赤ちゃんへの感染を予防できます。

③ GBS(B群溶血性レンサ球菌)

赤ちゃんが産道で感染し、肺炎や髄膜炎で死亡することがあります。分娩時にお母さんに抗生剤を投与すると予防できます。

④ HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス-1型)

赤ちゃんに感染すると成人になったときに一部のヒトが白血病になります。母乳の制限(人工乳や数ヶ月以内の授乳)することで感染が予防できます。

⑤ 風疹ウイルス

妊娠中に、お母さんが初めて感染するとあかちゃんに胎内感染し、聴力障害や視力障害、先天性心疾患などの症状を起こすことがあります。

⑥ ヒト免疫不全ウイルス(HIV)

赤ちゃんに感染してエイズを発症します。帝王切開で分娩すれば赤ちゃんへの感染を予防できます。

 その他、分からないことはかかりつけの産婦人科、市町村の母子保健担当窓口、保健所などへご相談ください。