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教えてDr.

若い女性もかかる骨粗しょう症 治療の際は子宮がん検診も忘れずに

2018年01月12日

ー骨粗しょう症の原因はですか。

牛島 骨密度を保つ働きを持つ女性ホルモン(エストロゲン)が、卵巣から十分に分泌されなくなることが大きな原因の一つです。骨代謝回転が亢進(こうしん※高い度合いに進むこと)して骨密度が減少し、その結果強度が低下します。閉経後にかかりやすいだけでなく、無排卵周期(無月経)も引き金となるため、若い女性も発症します。閉経後、2年程度で骨粗しょう症になることもあります。自覚症状は少なく、骨折した後に発覚するケースも多いです。

 

―治療法を教えてください。

牛島 ホルモン製剤を使用し、HRT(ホルモン補充療法)を行います。治療薬の一つであるエストラジオール(エストロゲン)は、更年期障害や卵巣欠落症状、膣萎縮にも効果的です。経口薬と経皮薬があり、経皮の場合、性腺機能低下や原発性卵巣機能不全の治療にも使われ、肝臓に負担がかからないという利点もあります。ただし、エストラジオールは子宮がんの発症リスクのを高めます。そのため、子宮がある方には、予防策としてレボノルゲストレル(プロゲステロン=黄体ホルモン)を同時投与します。2種類が配合された経口薬もあります。加えて、治療開始前と治療中は子宮がん検診を受けてください。その他の副作用として、不正出血や乳房痛、吐き気なども挙げられます。

 

―注意することはありますか。

牛島 肝疾患、子宮体がん、乳がん、原因不明の性器出血、血栓症、心筋梗塞を発症している方のほか、脳卒中既往者にこの治療法は行えませんので、注意してください。