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里帰り分娩を考えているお母さんへ -体重増加に気をつけて-

  実家にかえって里帰り分娩を考えているお母さん方もたくさんいらっしゃることと思いますが、里帰り分娩にはいろいろな落とし穴がありますから十分注意しましょう。

● 里帰りで太ってはいけません!

 里帰りすると実家の家族の優しさについつい甘えてしまいます。まわりも寛容になり、実家で何もしなくて良くなって、食べてばかりでブクブク太ってしまった妊婦さんは、難産になったり帝王切開になったりすることがあります。これを予防するには、おかあさん(おばあちゃん)より早く起きましょう。炊事や洗濯や家事で積極的に体を動かし、摂取した分のカロリーは消費しましょう。産婦人科で体重増加を注意された妊婦さんは、体重を減らす必要はありませんから、今以上に増えないように十分注意しましょう。

● 主治医や助産婦さんと良いコミュニケーションを作ること!

 お産自体はその90%は全く正常で、何の問題もないお産がほとんどです。お産を安産ですますためには、お産の時に実際に接する助産婦さんや看護婦さんと顔見知りになっておくと、不安が少なくなり、リラックスして分娩に臨むことができます。妊娠37週以降は赤ちゃんの元気さを確かめる検査(胎児心拍数モニタリング等)のために、最低でも週に1回の受診が必要ですから、分からないことや不安があれば、検査のときに気軽に主治医や助産婦さん、あるいは看護婦さんに質問しましょう。無駄話でも何でも話して、実際のお産の時のスタッフと良いコミュニケーションを育んでおくことがお産を軽くします。そのためにも、予定日直前ではなくて少し余裕を持って里帰りしましょう。

● 産道を柔らかくして軽いお産を

 お産の時、赤ちゃんが通ってくる産道を柔らかくしておけば、それだけお産は軽くなります。妊娠37週の妊婦健診で産道の硬い妊婦さんには、柔らかくなるような膣座薬が開発されています。1週間に2個ほどの使用で分娩所要時間が短くなり、過期妊娠(妊娠42週以降)になりにくいことが明らかとなっています。里帰り分娩の妊婦さんこそ、分からないことや疑問に思ったことは主治医の先生にきちんと質問して良いコミュニケーションを確立しておくことが重要です。さらにお産をする産婦人科の母親学級や院内のオリエンテーションには積極的に参加するようにしましょう。

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