1.NST(ノンストレステスト)の重要性
-NST(ノンストレステスト)とは何ですか?
妊娠32週を過ぎた頃から、心臓の動きが脳神経とつながり始めます。つまり、赤ちゃんの心拍数の変化が赤ちゃんの元気さの指標になるわけです。
また、妊娠35週を過ぎた頃から、肺も成熟し仮に早産したとしても99%近くの赤ちゃんは呼吸が特別な治療なしに可能になります。
-NST(ノンストレステスト)の判定は?
胎児心拍が20分の間に15心拍以上昇して、その15秒以上の持続が2回以上認められれば元気な証拠です。
-NST(ノンストレステスト)はいつから開始するのですか?
この赤ちゃんの元気さ試験(NST)をうしじまクリニックでは妊娠36週頃から始めています。最近では、分娩予定日を過ぎたときには1週間に2回はNST検査が望ましいとの勧告がありますが、当院では36週から原則として週に2回、厳重に検査をしています。と言うのは胎児の突然死は38週頃が一番多いのです。この週数で赤ちゃんの異常を早い段階で見つけてあげれば、赤ちゃんは母体外での生活は可能になっていますから、急いで帝王切開さえしてあげれば助けることができます。
★GBS感染予防とPROM対策(B群溶連菌感染予防と前期破水対策)!
2.GBS検査の重要性
-GBS感染とは何ですか?-予防する方法は?
腟分泌物の中にB群溶連菌という細菌がいると、お産の時に産道で赤ちゃんに感染する事があります。この細菌がまれに赤ちゃんの敗血症の原因となり、生後24時間以内に死亡するなど重篤な感染症となることがあります。これを予防するには、陣痛が始まって分娩進行中に、点滴で抗生剤を投与して感染を防ぎます。
3.PROM(前期破水)に対する感染予防
-前期破水とは何ですか?-感染予防の方法は?
陣痛が起こる前に破水することを前期破水と言います。破水すると24時間以内に羊水に細菌感染が起こります。腟分泌物中に細菌が多いほど母体の発熱や胎児、新生児感染、ひいては先天性新生児肺炎等の原因となります。このために、NST検査をするときに子宮口の開大度の診察とクロマイ腟錠を挿入しイソジンクリームでの殺菌を心がけています。