■妊娠中、インフルエンザにかかるとどのような影響がありますか?
インフルエンザの症状は、発熱、悪寒、鼻汁、せき、喉の痛みなど主な風邪症状のほか、脳炎やライ症候群など合併症を伴ったり、時に生命の危険をはらむこともあります。妊娠中にインフルエンザに罹患すると、非妊娠の女性よりも死亡率が約5倍になるとも言われています。
■では、妊娠中にインフルエンザワクチンの接種はできますか?
インフルエンザワクチンは、病原性をなくした不活化ワクチンなので、妊婦さんへの接種も理論的には可能です。接種する場合は、流産する危険性の高い妊娠初期は避け、14週以降に行います。ただ、ワクチンを接種していても、その効果は80%程度であること。そして、どんな医薬品にも副作用があることを認識して下さい。
■アメリカでの対応はどうなのですか?
米国の疾病予防センター(CDC)は、「インフルエンザワクチンは妊娠の全期間を通じて安全であり、流行期に妊娠14週以降の女性はすべてワクチンを受けるべきである」としています。(http://www.cdc.gov/flu/nivw07.htm)
■授乳中の方は接種できますか?
授乳中にインフルエンザワクチンを接種したことで、母乳を介して乳児に影響を与えることはありません。母親がワクチンを接種してインフルエンザにかかりにくくすることは、乳児への感染が防げるので、むしろ授乳中の母親は接種した方が良いと言えます。