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教えてDr.

ブリーフとトランクスどっちがいい?

2018年10月01日

下着の種類で精子数に影響があるのかを検討した研究が発表されました。

最近の精子数の低下傾向の原因として、環境ホルモン、肥満の増加、食事の質の低下と陰嚢の温度上昇が挙げられていますが、それぞれがどの程度影響しているかははっきりしていません。

また、男性が身に着ける下着の種類によって精嚢の温度に影響することも分かっています。下着の種類と生殖機能に注目し、種類と精子数等に相関があるのかどうかを調べたのが、今回の研究です。

マサチューセッツ総合病院(MGH)で不妊治療を受けている18-56歳の男性656人を対過去3カ月に着用していた下着のタイプを調べました。下着の種類はボクサー、ジョッキー、ビキニ、ブリーフ、その他に分類してあります。

“ボクサー”はいわゆるトランクスで締め付けないタイプの代表格、
“ジョッキー”とはブリーフのような締め付けタイプで膝丈くらいまでのもの、
“ブリーフ”は股間と膝の間くらいのもの、と分類されています。

研究対象者はボクサータイプが345人(53%)、
非ボクサータイプが311人(47%)の計656人で、
両群で統計学的に有意差があった項目は年齢、BMI、浴槽もしくはジャグジーに入る割合の3項目でした。

ボクサータイプと非ボクサータイプで比べた場合、
精液量に差はありませんでしたが、
差があったのは

① ボクサータイプ群の方が精子濃度が25%高く、
精子数も17%高く、
運動精子の割合も高い結果でした。
④ また、精液中の運動精子の濃度もボクサータイプ群の方が有意に多いという結果でした。

本研究で分かったことは、トランクスの方が良さそう、ということです。

そのほかにも、精子数に影響する因子はあるようですが、どこにでも出てくる危険因子は“喫煙”です。がんの領域だけでなく、生殖領域でも喫煙は妊娠に対してマイナスとなります。以前、ラップトップコンピューターも影響すると聞いたことがありますが、その理由も精嚢の温度が上がるためです。

 不妊で悩んでいる方は意外と多く、皆さん何とかして子ども授かりたいと頑張っておられます。不妊治療は高額の費用がかかりますから、ブリーフだったのをトランクスに替えてもらうくらいの費用であれば、試してみる価値は十分にあると思います。