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ルイボス茶、プルーンに気をつけよう! 取り過ぎは胎児に心不全の危険性

2021年10月02日

 抗酸化作用があり、健康や美容にいいとされるポリフェノール。
ただ妊娠後期に大量に取り続けると、胎児の血管が狭まったり閉じたりする「胎児動脈管早期収縮」を引き起こす可能性があります。極めてまれに、胎児が心不全になったとの報告もあります。プルーンやルイボスティーを過剰には摂取しないよう注意をしましょう。

 昨夏、ある産婦人科で出産予定日を約2週間後に控えた妊婦のエコー検査を実施した時に、胎児の動脈管に早期収縮の兆候がある症例が見つかりました。動脈管は胎児特有の血管の一部で、通常は出生後にふさがりますが、胎内で狭まり始めると、心不全になることがあります。出生後にも呼吸不全が残ってしまう事もあります。

 今回は母親が「赤ちゃんの胎動が弱くなった」との訴えで、超音波検査をしたのが早期発見につながりました。重症化する前に緊急帝王切開に踏み切り、事なきを得たと報告されています。
 この母親は、ポリフェノールを含むルイボス茶が「足のむくみ解消に効く」と聞き、妊娠36週から2週間は毎日、煮出して飲み続けていました。ルイボス茶はカフェインを含まないため、妊娠中でも飲めると、安心して大量に飲んでいたと言うことです。

 ポリフェノールは植物が光合成をする時に作られる成分で、ブルーベリー、プルーンなどが含むアントシアニン、緑茶のカテキンなどがある。ルイボス茶のほか、チョコレートや赤ワインなども含有量が多いとされる。

 母親のポリフェノールの大量摂取による、このような症例の研究論文が、5年ほど前から国内外で発表されています。

 目立つのはルイボス茶や紅茶、プルーンを好んで飲食していた妊婦の例です。ただどこから「過剰」と捉えるか、明確な基準は今のところはありません。「毎日500~千ミリグラムをとっていた症例が多い」との報告もあります。(千ミリグラムはルイボス茶1・5リットル▽ココア10杯▽高ポリフェノールチョコレート50グラム(板チョコ1枚)―などに相当します。)。

 ポリフェノールが体にいいのは間違いありませんが、ただ、一気に大量に取る事は控えましょう。