診療について
生まれるまで

妊婦健診では、詳しくわかりやすい説明をすることを心がけています。超音波検査の画面や胎児の心拍を健診ごとにVTRに記録して差し上げています。健診時の解説も音声として記録されますので、帰宅されてご家族の方たちにもわかっていただけることでしょう。
 また、豊富なパンフレットを用意し、当クリニックでまとめた資料も随時差し上げています。
 検査結果もその都度すべてプリントしたものをお渡ししています。

豊富なパンフレット1豊富なパンフレット2

3D/4D超音波検査装置

3D/4Dの画像を見る事で、胎児をより実感する事ができ、母親や父親(一緒に妊婦検診に来る方が増えてきました。)としての自覚の早期確立、その後の良い母児関係の確立に役立ちます。
  お産の前に一度赤ちゃんの顔を見てみたいと思いませんか。他院で妊婦検診中のお母さんで、3D/4D超音波検査だけご希望の方も、午後の診療時間(午後2時から6時まで、水曜日は午後休診、土曜は1時半から3時半まで)に御来院ください。

異常兆候を早期に発見し、安全な経過でお産に臨めるようにするための検査を充実させています。

子宮頸癌合併妊娠 子宮頸癌は性感染症(ヒトパピローマウィルス)が原因であることが近年明らかになってきました。感染して10~15年たって発病します。初交年齢が低年齢化し、逆に分娩年齢が高齢化するにつれ、妊娠合併子宮頸がんが増加しています。レーザーメスでの手術は妊娠中でも可能ですので、妊娠の継続もできることがあります。全ての妊婦さんに子宮頸がん健診を行って早期発見をこころがけています。
B群溶連菌感染症 お母さんの膣にGBSという細菌がいると、赤ちゃんが分娩時に産道を通ったときにこの菌に感染して、きわめて稀ではありますが、生後24時間以内に敗血症を起こして死亡することがあります。これを予防するために、菌が検出されたお母さんには抗生剤の経口投与と分娩時の点滴投与を行います。
耐糖能検査 妊娠初期に奇形を起こす疾患のひとつにコントロールできていない糖尿病があります。
  糖尿病のお母さんからは、巨大児(4000g以上)が生まれることがありますので、糖尿病が家族にある方などは、早めに詳しい検査をしておきましょう。
早産予防 子宮の収縮もないのに突然破水して、早産することがあります。原因は膣の中にたくさんの細菌がいるため赤ちゃんのはいっている卵膜に炎症を起こし卵膜が破れてしまうのです。おりものが多くなったときは必ず医師にご相談ください。膣洗浄と薬剤による治療をすることで早産の予防ができます。

 

 胎児や母体に突然の異常が起こった時、生まれた未熟児や急変した新生児を治療・管理できる新生児集中医療センター(NICU)は熊本県では、熊本市民病院にしか開設されていません。

当院では距離的に熊本市民病院に近く、救急車での搬送でも5分ほどしかかからないために、積極的に母体搬送をしています。赤ちゃんの周産期死亡率(妊娠6ヶ月から生後1週間)を下げるためには、危険な状態ならば、早めに高次医療機関に搬送するという意識を産科医が持つことが極めて重要です。