★赤ちゃんの元気さが判定できるNSTを始めます。
-NST(ノンストレステスト)とは何ですか?
赤ちゃんの胎動に伴う心拍数の変化が、元気さの指標になります。
子宮の収縮(陣痛)がないとき(=ストレスのない時)の心拍数の変化を記録する検査です。
胎児心拍が20分間に15心拍以上昇して、その15秒以上の持続が2回以上認められれば 元気な証拠です。
-NST(ノンストレステスト)はいつから開始するのですか?
この赤ちゃんの元気さ試験(NST)をうしじまクリニックでは妊娠36週頃から始めています。 最近では、分娩予定日を過ぎたときには1週間に2回はNST検査が望ましいとの勧告があり ますが、当院では36週から原則として週に2回、厳重に検査をしています。と言うのは、NSTを週に1回行った場合に比べて週に2回行った場合では死産率を(6.1→1.9)に低下させます。
★B群溶連菌感染予防と前期破水対策!
-GBS感染とは何ですか?-予防する方法は?
腟分泌物の中にB群溶連菌という細菌がいると、お産の時に産道で赤ちゃんに感染する事 があります。この細菌がまれに赤ちゃんの敗血症の原因となり、生後24時間以内に死亡する 事があります。
この予防には、分娩進行中に点滴で抗生剤(ビクシリン)を投与して感染を防ぎます。
-前期破水とは何ですか?-感染予防の方法は?
陣痛が起こる前に破水することを前期破水と言います。破水すると24時間以内に羊水に
細菌感染が起こります。腟分泌物中に細菌が多いほど母体の発熱や胎児、新生児感染、ひいては先天性肺炎等の原因となります。このために、NST検査をするときに子宮口の開大度の診察とクロマイ腟錠を挿入しイソジンクリームでの殺菌しています。
★母体搬送 お産に付きそう方に読んでもらってください!
-母体搬送(ぼたいはんそう)とは何ですか?
北里大学産婦人科教授の海野先生の研究ではお産の250例に1例の割合で母児ともに死亡しそうなことが起こるとされています。
このように妊婦中や分娩進行中に母体や胎児が急変したとき、お母さんごと次に治療のできる高次医療機関へ搬送することを母体搬送と言います。
この方法は新生児搬送に比べ、赤ちゃんの状態がいとされています。
母体搬送は、一刻を争うときがありますから、家族への説明が後回しの事があります。