妊婦はインフルエンザワクチンをうってもよいのですか?
インフルエンザ・ウイルスはその構造が毎年変化するために、毎年のワクチン接種が望ましいと考えられています。日本以外の国ではインフルエンザに感染した妊婦の死亡例や早産、流産などの産科合併症が起こっています。
インフルエンザワクチンは妊娠中のどの時期でも接種可能です。このワクチンでの奇形や胎児に対してのマイナス効果はありません。むしろ妊娠後期での摂取は生まれてきた赤ちゃんにもインフルエンザに対する抵抗力がつくことが分かっていますから、積極的に接種うつべきです。また同居する家族全員での接種が最も望ましいでしょう。
予防していたのに感染した時にはどうしたらよいでしょうか?
インフルエンザを疑ったら、まず本当にインフルエンザなのかを確かめるために、内科を受診して診断を確定してもらいましょう。
単なる風邪であれば、対症的な治療で問題はありませんが、インフルエンザであれば5日間は他の人へ移す感染源になりますから、たとえ治療によって発熱症状がなくなっても学校や会社は休みましょう。
解熱鎮痛剤の使用に関しては、妊娠26週以降には非ステロイド系鎮痛性剤は、胎児循環に影響(肺動脈管収縮)しますので避けた方がよいでしょう。アセトアミノフェンが第一選択ですが、小児科学会の報告では胎児に対して3例の同様の副作用報告が上がっています。
インフルエンザの治療薬は赤ちゃんには影響しないのですか?
インフルエンザの治療薬はタミフル、リレンザからリレンザ、イナビルへと変化してきました。妊婦さんや授乳婦さんにも使用可能とされていて、いままで使用制限のあった方にも治療が期待できる薬です。それでも予防は大事です。妊婦さんに限らず、うがい、手洗い、マスクをすること。タオルは別々にするか、ペーパータオルのような使い捨てのものが感染予防に役に立ちます。疲労がたまると当然罹りやすくなりますから、睡眠不足などないように日常生活から気をつけましょう。