みそ汁を週1回以上のんで、納豆は週3回以上食べると早産リスクが下がります。
以前からヨーグルトが早産予防につながることはわかっていたのですが、その他のプロバイオティクス(乳酸菌、Bifidobacterium属細菌(ビフィズス菌)、Bacillus属細菌(納豆菌)などの生菌製剤)も早産リスク低減につながることが、日本の研究で明らかとなりました。
早産のリスク因子を持たない女性で、妊娠前にみそ汁、納豆を食べる頻度が多い人は、妊娠34週までに産まれる早期早産の発生が少なくなることが、日本の調査で明らかとなりました。
妊娠22週0日から36週6日までの出産を早産といいます。日本の早産率は約5%と、他の先進国と比較しても低い事がわかっていますが、中でも34週0日未満の出産を「早期早産」と呼び、生まれた赤ちゃんは未熟なためにしばしば後遺症が残ることがあります。
早期早産の主要な原因のひとつとされているのが細菌感染です。早期早産となった赤ちゃんの卵膜や胎盤には感染の影響がみられることが多く、細菌性腟炎(あるいは腟症)がある人は早産のリスクが高いことがわかっています。また、糖尿病の人、免疫抑制の治療を受けている人は感染に弱いため、早産のリスクが高いと言われています。このように、早産には感染とそれに対する免疫が関係しているのです。
最近、ヨーグルトや納豆は乳酸菌や納豆菌が腸内細菌を変化させて、健康増進にプラスに働くことが次々と報告されています。多数の商品が特定保健用食品の表示を認可されており、中には免疫力を高め、細菌やウイルスに対する予防効果を示しているものもあります。
今回、妊娠前にみそ汁を食べる頻度が週1日以下と答えた人と比べて、早期早産のなりやすさを調べたところ、毎日みそ汁をのんだ妊婦は、統計学的に早期早産になりにくいということが判明しました。また、納豆でも統計学的に早期早産になりにくいということが判明しています。さらに、早産したことがある女性は納豆を食べた回数の多い方が、早期早産のリスクが下がることが明らかとなりました。
まとめると、みそ汁は週1回以上、納豆は週3以上とることで早期早産リスク低減することが明らかになりました。
一方、妊娠34~36週に分娩となる後期早産のなりやすさについては、いずれの検討においても発酵食品の摂取との間には関連がみられなかったとしています。
妊娠中、味噌と納豆でねばりましょう!!