① あなたの次回の予定月経の5日前から月経を止めたい日まで中用量ピルを1日1錠を
毎日、服用してください。
② 毎日同じ時間の服用が望ましいので、できれば夕食の後や就寝前に服用してください。
(朝の服用は、吐き気で1日中苦しむ事があるかもしれませんから)
③ 飲み忘れたときは24時間以内であればもう1錠追加して服用してください。月経は起こら ないことがほとんどです。それ以上時間がたっているときには、今回の月経調節はあきら めましょう。
④ 服用をやめて、3~4日たってから月経が起こる事がほとんどです。
⑤ それでも起こらないときには、妊娠の可能性もありますから、医師にご相談ください。
(この服用方法では避妊はできません)。
代表的な副作用
ピルによって月経をずらしたからといって、その後に月経不順になることはありません。
月経調節には中用量ピルが用いられ、ほぼ確実に月経の時期をずらすことができます。
ピルには副作用もあります。ピルを服用すると太ると誤解している人がいます。低用量ピルによって太ることはない事が確認されています。また、不妊になることもありません。
現在、避妊目的で使用されている低用量ピルは、中用量ピルよりもホルモン含有量が少なく、副作用が少ない事がわかっています。
① 血栓症
血管のなかに血の塊ができる血栓症のリスクが高まります。ただし、低用量ピルで血栓症 が起きるのは、ごくまれです。
② 不正出血
不正出血とは通常の月経ではない時期に、月経のような出血がある症状を指します。月経 ではないものの、ピルの副作用により排出されなかった子宮内膜が不正出血となって排出 されることがあります。
③ 吐き気
卵胞ホルモンは嘔吐をコントロールする部位に作用します。ピルを服用することで卵胞
ホルモンが増え、吐き気が起こる場合があります。
④ 食欲の変化
ピルに含まれる黄体ホルモンの作用により、食欲が増進・不振になる場合があります。
⑤ 胸が張る
卵胞ホルモンと黄体ホルモンは両方とも胸の発達に作用します。そのため、ピルの服用を 開始した初期には、胸が張る症状が現れる場合があります。
ピルを使用できないケース
循環器系や乳がんなどの病気がある人や血栓のできやす病気の人などは、これらの持病が悪化する可能性が高いため、使用できない場合があります。喫煙も、ピルの服用期間中は血栓症などの副作用発症リスクを高めるので使用できません。その他、年齢や既往歴などによっても変わってくるので、ピルを服用する前には、産婦人科医師との十分な相談が必要です。