年に一度子宮頸癌検診を受けていれば癌になる前に治療できます。
Q.子宮癌とはなんですか?
子宮癌には2つのタイプがあります。ひとつは子宮の入り口にで きる子宮頸癌で、日本人の子宮癌の90%がこのタイプです。いわゆる20歳以上の方が受ける子宮癌検診は、頸癌の検診になります。頸部癌はイボを作るウイルス(ヒトパピローマウイルス)のSEXによる感染が原因となることがわかっています。初交年齢の低下により、20才台でも進行した頸部癌の症例が増えており、子宮癌検診の対象年齢が引き下げられました。つまりコンドームの使用で子宮頸癌は防げます。
子宮体癌は、生活様式の欧米化のために増加傾向にあります。米国では肥満・高血圧・糖尿病の3大成人病との関係が明らかとなっています。閉経された方やホルモン剤服用での不正出血では子宮体癌検診はとても重要な検査です。また、経腟超音波検査による内膜の肥厚所見も有効な検査になります。
Q.子宮癌検診の正診率は何%ぐらいですか?
子宮から綿棒等で採取した細胞を染色し細胞診スクリーナー に判定してもらうのが癌検診ですが、いわゆる子宮頸癌検診での正診率(癌にかかっている人の何%が癌検診で診断できるか)は95%であり、大変精度が高いことが証明されています。これに比べて子宮体部癌検診の正診率は60%程度です。これは検診用の子宮内膜ブラシが必ずしも癌細胞を捕らえる事ができない物理的な限界のためです。
Q.子宮癌検診はどのくらいの間隔で受けるべきですか?
子宮頸癌検診は癌を発見するばかりではなく、癌になる前の前癌状態も診断する事が可能です。この前癌状態から0期の癌になるのにはどんなに早くても数ヶ月はかかることがわかっています。このことから年に1~2回の癌検診を受けておけば特殊なタイプでなければで安心でしょう。