子宮頸がんワクチンは、現在も小学6年生から高校1年生までの女性は定期接種として公費によって無料で接種できます。
1.ワクチン接種の効果
HPV(ヒト乳頭腫ウイルス)ワクチンは、子宮頸がんをおこしやすいタイプであるHPV16型と18型の感染を防ぐことができます。そのことにより、子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます。
HPVワクチンを導入することにより、子宮頸がんの前がん病変を予防する効果が示されています。また、接種が進んでいる一部の国では、子宮頸がんそのものを予防する効果があることも分かってきています。
2.ワクチンの種類
HPVには200種類以上のタイプがあり、現在、小学6年生から高校1年生までの女性が定期接種として公費によって無料で接種できる「サーバリックス」と「ガーダシル」という2種類のワクチンは、子宮頸がんを引き起こしやすいHPV16型と18型の感染を防ぐことができ、6か月間に3回接種することによって子宮頸がんの原因の50%から70%を防ぐことができるとされています。
また、去年7月に日本で新たに承認された「シルガード9」というワクチンは、HPV16型と18型を含む9種類のHPVの感染を防ぐことができ、子宮頸がんの原因の90%を防ぐことができるとされます。
9歳以上の女性であれば医療機関で接種できますが、およそ10万円の自己負担が必要です。
3.無料接種の機会を逃した世代(誕生日が1997年4月2日~2006年4月1日)は
【平成9年度生まれ~平成17年度生まれまでの女性の方へ】
国が子宮頸がんワクチンの接種の積極的な呼びかけを中止した8年余りの間に、無料で接種ができる年代が過ぎた女性たちは、およそ260万人いると分析されています。
平成9年度~平成17年度生まれまで(誕生日が1997年4月2日~2006年4月1日)の女性の中に、通常のHPVワクチンの定期接種の対象年齢の間に接種を逃した方がいらっしゃいます。まだ接種を受けていない方に、あらためて無料でHPVワクチンの接種の機会をご提供されています。
4.標準的なワクチン接種スケジュール
2価ワクチン(サーバリックス):中学1年生の間に、1ヵ月の間隔をおいて2回接種を行った後、1回目の接種から6ヵ月の間隔をおいて1回の接種を行います。
4価ワクチン(ガーダシル):中学1年生の間に、2ヵ月の間隔をおいて2回接種を行った後、1回目の接種から6ヵ月の間隔をおいて1回の接種を行います。
定期の予防接種は、各市町村が主体となって実施しています。お住まいの市町村における接種方法(いつ・どこで・どのように受けられるかなど)については、市町村の予防接種担当課にお問い合わせください。