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公費助成でHPVワクチンを!

子宮頚癌の予防効果があるHPV(ヒト乳頭腫ウイルス)ワクチンには「サーバリックス®(2価ワクチン)」と「ガーダシル®(4価ワクチン)」「シルガード9®(9価ワクチン)」の3種類があります。この違いは予防効果のあるウイルスの種類数を価で表しています(例:9価とは9種類の子宮頚癌ウイルスに効果があるワクチンのこと)。

現在HPVワクチンは、小学校6年生から高校1年生までが公費助成を受けて無料で接種することができます。しばらくの間国の積極的勧奨から外されていたために、ワクチンを打たなかった年齢相にも(キャッチアップ接種と呼びます。)令和4年4月から3年間、高2生から1997年・平成9年度生まれまでの女性への助成も開始されうてるようになりました。このキャッチアップ接種にも4月1日から9価ワクチンを接種できるようになりました。さらに、HPVワクチンも異なるワクチンを接種する交互接種が行える様になります(4価ワクチンをうったヒトでも次には9価ワクチンをうつなど)。

公費接種では、現在2価、4価ワクチンを選択できますが、令和5年度の4月1日より9価ワクチンも、公費接種できることになりました。また、いずれも接種を開始してから通常6か月間かけて、3回の接種を行って来ましたが、小6生から14歳までに開始した9価ワクチンは、5ヶ月以上、通常は6〜12ヶ月空けた、2回接種が4月1日から可能となります。

HPVワクチンの子宮頸がん予防効果について、重要な報告が発表されました。スウェーデンからの報告によると、17歳までにワクチンを接種すれば、子宮頚癌の発生を約9割減らすことができたとの事です。また、オーストラリアでは継続的なワクチン接種が計画通りに進めば、2028年頃には子宮頚癌自体が撲滅される可能性があるとのことです。

4価ワクチンは、1回あたり17,600円、3回分で51,700円、9価ワクチンは、1回あたり30,800円、3回分で91,300円がかかります。これらがすべて無料となります。子宮頸がんは発見が遅くなると子宮を摘出しなければならず、妊娠もできなくなってしまいます。子宮を取らざるを得なかったため、妊娠・出産はおろか、結婚すら諦めざるを得なかった方もいます。また、この癌では1年間で3000人程度が亡くなっています。

将来の自分や大切な家族のために、HPVワクチンを公費助成の今こそ是非接種してください。

 

電話で予約できます。096-379-2727

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